歯の健康は子供のときからといいますが、なぜいずれ生え代わる乳歯に対して虫歯治療が必要になるのでしょうか?

一般小児歯科の役割とは?乳歯に対する予防措置や虫歯治療にはどういうものがあるのでしょうか?

ここでは患者さん達の乳歯に関するいろいろな質問の中からいくつか代表的なものを選んでご紹介するとともに、そういった疑問にもお答えしていきます。

歯科検診

Q: 乳歯は何本あるのですか?

A: 乳歯は全部で20本あります。

ちなみに永久歯は、親知らず4本を入れて全部で32本です。

Q: なぜ乳歯のときから歯の健康を維持しなければならないのですか?

A: 多くのご両親は、乳歯はいずれ生え代わるので、虫歯になったり歯並びが悪くても、治療の必要がないと考えています。しかし、乳歯の健康は非常に重要なのです。健康な乳歯は、単に食物をよく咀嚼(そしゃく)出来るというだけでなく、話すときの正確な発音や、将来生え代わる永久歯の正しい間隔を確保するための重要な鍵となります。

Q: 何歳くらいから、歯の診察を受けるのがいいのでしょうか?

A: 子供の歯の診察は、いくら早くても早過ぎることはありません(乳歯は、6ヶ月目位から生えてきます)。日本歯科グループでは、 初めての歯科検診は、乳歯が生え揃う2.5歳〜3歳頃にすることをお勧めしています。 それ以降は、半年に一回の定期検診が理想的です。もちろん年齢に関係なく、歯に異常が見られた場合には直ちに歯医者へ行くことが大切です。

Q: 初めての診察では、どのようなことが行われますか?

A: 日本歯科グループではまず、歯科医とお子様が親しくなり、リラックスした雰囲気を創り出し、その中で、肉眼で歯と歯茎の状態を調べます。次に、歯とあごの発達が正常であるか、正常な噛み合わせが出来ているかを調べます。必要に応じて、レントゲン写真を撮ることもあります。

Q: 子供が初めて歯科で診察を受けるとき、どのようなことに気をつけたら良いでしょうか


A: 1.予約は、お子様が疲れていない午前中に取るようにしましょう。
2.兄弟や友達から歯医者について不必要な話を聞かされないようにしましょう。
3.ドリルや歯を削るなど痛みや不快感を連想させる言葉は避けましょう。
4.お子さんに聞かれたら、歯医者さんはただ歯の数をかぞえて、歯をきれいにするだけだと説明してあげましょう。各歯科医院には鏡を用意してありますので、親子で一緒に見ることも出来ます。当グループではTell-show-do method(鏡で見せて説明しながら診療していく方法)を使ってお子さんも参加出来るよう工夫しています。この方法で何百人もの子供の治療に成功してきました。

日本歯科グループでの子供の歯の治療についての関連ページは、こちらをご覧下さい。

レントゲン撮影

レントゲンは、目では見えない歯と歯の間の虫歯や歯根の病気、歯を支えているあごの骨の喪失、腫瘍 などを発見するために撮影されます。子供の場合、内部で成長している永久歯の状態を観察することも出来、異常の早期発見にも役立ちます。当グループでは、お子様に対し通常4枚のレントゲン写真を撮影しています。

歯石除去

子供の歯にも歯石はつきます。定期的に歯医者で歯石を取ってもらい、口腔内を清潔に保つことは、虫歯予防に大変効果的です。通常歯石除去は、半年に一回の歯科検診とともに行われます。

フッ素塗布

Q: フッ素にはどのような効果があるのですか?

A: フッ素には、成長中の歯のエナメル質を強化し、歯を溶かす酸に対する抵抗力を高める働きがあります。このフッ素を歯の表面に塗ることによって、歯のエナメル質を強化させ、虫歯の原因となる酸やさまざまな雑菌の繁殖を防ぎ、お子様の大切な歯を虫歯から守ります。

シーラント

Q: シーラントとは何ですか?

A: 奥歯の噛み合わせ面にある深い溝は、歯ブラシの毛先が届きにくく、毎日きれいに磨くことは容易ではありません。その結果、その深い溝に雑菌が繁殖し、虫歯になりやすい環境を作ってしまいます。これらの歯は、どんなに努力しても、遅かれ早かれ虫歯になることが多いのです。そこで、現在では歯科医学によって開発されたプラスチックのような材料で、その深い溝の部分を塗り込み、シール(密閉)して雑菌の侵入を防ぐことにより、虫歯の発生を予防するという措置が広くとられています。当グループでは、最初に生えてくる大人の歯、”6才臼歯”の生え始めた頃からシーラントをお勧めしています。

充填(詰め物)

小さな虫歯を削った後、アマルガム(銀色)やレジン(歯の色と同じ白色)などの詰め物をする治療です。

抜髄

神経が虫歯や打撲によって壊死した時に行います。壊死した神経を放置しておくと、細菌により膿が発生したり、内部で成長過程にある永久歯にダメージを与えてしまいます。

抜歯

虫歯の進行が著しく、治療による歯の保存が不可能な場合や、永久歯が生えてきているのに、なかなか抜けない乳歯などを抜きます。

スペースメインティナー

スペースメインティナーとは、永久歯の生え代わる時期よりも早く乳歯が抜けてしまった場合、永久歯が正しい位置に生えてこられるように、十分なスペースを保つためのステンレス製精密器具です。矯正専門医により、その器具の装着が可能です。

歯列矯正

Q: 矯正治療はなぜ必要なのですか?

A: 歯科矯正は、歯並びを揃えて美しい顔の表情を作るだけでなく、歯とあごが正しく機能をするよう助ける治療です。まっすぐな歯並びは、口の中を清潔に保つことが容易であり、したがって虫歯になりにくいということになります。また不正な噛み合わせは、噛む力が口腔内全体に平均的にかからないため、将来顎関節症や肩こり、偏頭痛などを引き起こすことがあります。
                                                             

Q: 矯正治療のコンサルティングは、いつ頃受けるのが一番いいのでしょうか? 

A: AAO(American Association of Orthodontists) によると、7歳までとされています。永久歯が6歳前後に生え始めるので、あごの状態、歯のスペースを計算し、どのような矯正治療がいつ頃から必要かなど、良いアドバイスを出すことが出来ます。

 

 

 

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