日本歯科グループでは患者さんを単に治療するだけではなく、口腔内の病気についての情報や健康維持のために必要な情報を提供することも、私達の大きな仕事だと考えています。多くの情報提供やカウンセリング、治療方法の説明を受けている患者さんは、ただ座って治療を受けているだけの患者さんよりも数倍の利益を得ることが出来ますし、治療後の結果も良いものが期待出来ます。

 ここでは、代表的な治療材料についてお話しします。治療内容によっては、患者さんご自身で材料を選択することも可能ですので、歯科治療の際にお役立て下さい。

銀アマルガム(Silver amalgam)−銀の詰め物

 この歯科材料は、20世紀初頭からずっと使用され続けていますが、人体に害を及ぼすという科学的証明がなされたことはありません。ただこの材料は色が濃いので、自然の歯の色に近いものがご希望の患者さんには、他の材料を使います。しかし、強度の点から奥歯の充填材料(詰め物)としては、この銀アマルガムが適しているといわれています。また経済的な治療とも言えるでしょう。

 

金のインレー/金のクラウン(Gold inlay/Gold crown)

 金を主体とした合金です。技術的に難しく、時間もかかりますが長持ちし、小さな虫歯の治療にも、大きな虫歯の治療にも適しています。この合金に対するアレルギー反応は非常にまれで、歯科材料の中でも最も生体に適した材料だといわれています。

 

ポーセレン・セラミックス(陶材、Porcelain ceramics)−白いクラウン(冠)

 これまで使用されてきた歯科材料のなかで、見た目を最も美しく仕上げられるものが、このポーセレン・セラミックスです。ポーセレンは歯と同色で全く目立たないので、見た目が気になる方には最適の材料といえます。

 

コンポ−ジット(Composite)−白い詰め物

 見た目を最も美しく仕上げることの出来る、歯色の充填物(詰め物)です。樹脂に石英、陶材などを混ぜ合わせたもので、最初はやわらかく、成分自体の化学反応で固まるものと、光に反応して固まるものがあります。
 金材料の治療よりは簡単で時間もかかりませんが、銀アマルガムよりは技術を必要とします。噛み合わせに問題のない歯の場合、金材料やポーセレン程ではないにしても、かなり長持ちします。ADA(American Dental Association)では、条件付きで、成人の奥歯の治療に使用することを認めています(ただし、歯科保険では奥歯の充填は、コンポージットでなく、銀アマルガムのみをカバーの対象にしているプランが多いのが現実です)。

 

鎮痛剤入り充填材(Sedative Filling)−薬入りの詰め物

 酸化亜鉛、クローブオイル、樹脂の混合物です。痛みを鎮めるための一時的な詰め物として使用されます。最終的な治療を受けるため歯科医に戻るのを忘れないようにしましょう。

 

日本歯科グループで使用されている歯科材料についてご質問のある方は、日本歯科グループ・各診療所までお問い合わせ下さい。 また当院で既に歯科治療を始めていらっしゃる患者さんは、通院の際に受付もしくは歯科医まで直接お尋ね下さい。